中国語コースの目的とカリキュラム(初級)

中国語コースの目的は、「口頭語・書面語の双方にわたる基礎的な中国語運用能力を修得し、さらに中国文化・中国文化圏に対する理解を深めること」にあります。中国語の場合、本学の一年間の初級カリキュラムの履修によって、日常的な話題について中国語で簡単なコミュニケーションをする能力(=日常的話題における基礎的な言語運用能力)を身につけることは十分に可能です。また、口頭語(=話し言葉)における言語運用能力に止まらず、書面語(=書き言葉)も含めた包括的な中国語運用能力の修得を目的とする点に、京大・初級中国語カリキュラムの特色があります。これは、中国文化・中国文化圏に対する理解を深めるためには、書面語で書かれた文献の読解が欠かせないからであり、本カリキュラムの目的が口頭語における言語運用能力に限られないことと、表裏一体の関係にあります。

中国語初級カリキュラム

中国語担当教員紹介

道坂 昭廣


松江 崇 吉田南総合館(南棟)325 古代中国語、中国語史

 中国語の歴史、とりわけ文法・語彙面での変化のメカニズムの解明が主な研究テーマです。例えば後漢末・魏晋南北朝期は社会面・文化面において大変革が生じた時期なのですが、言語面でも大きな変化が生じています。この時期における言語面での変化と、社会面・文化面での変化との関わりのメカニズムを明らかにしていくのが、私の研究の目的の一つです。この他、近年は、漢字とその背景にある言語(日本語・中国語)との関係性を考える漢字の記号論的研究にも取り組んでいます。


小野寺 史郎 吉田南総合館(南棟)421 中国近現代史

 私は歴史学の研究者ですので、文学や語学が専門の先生方と違って、語学教育の方面では至らない点が多いと思います。みなさんと一緒に勉強していきたいと思います。なお中国語Ⅰは共通教科書を使用しているため、授業の内容自体はどのクラスも同じはずです。


津守 陽 吉田南総合館(南棟)430 近現代中国文学

 辛亥革命以後の中国、および中国語圏の文学を研究対象にしています。中国語圏におけるジェンダーや身体をめぐる意識、あるいはナショナリズムや故郷に対する情念と、文学表象行為との間の関連を、できるだけ重層的に理解していくことを主な研究目的としています。とはいえ、私にとって中国文学研究の道に進んだ出発点は、大学で学ぶことによって中国語が読めるようになり、日本語には無い面白い言い回しや文法構造に新鮮味を覚えたり、次第に中国語の文章そのものの味わいに惹かれたりしていった、という体験の中にあります。皆さんにとっても、中国語の面白さをわかりたいと思えるようになる、その入り口を作る手助けができれば、嬉しい限りです。


劉 愛群 吉田南3号館406 外国語としての中国語教育・第二言語習得・教授法

 大家好! 很高兴能在这里跟大家相识。我来自中国北京,从大学本科开始我的专业就是作为外语的汉语。来日本的这些年,作为外语的汉语“教什么”、“怎么教”和“怎么学”,一直都是我感兴趣的领域。期待能帮助大家推开汉语这扇大门,看到一个更加广阔的世界!

 皆さん、こんにちは! ここでお会いできて嬉しいです。 私は中国の北京の出身で、大学時代から外国語としての中国語教育を専攻して参りました。日本に来てからもずっと、外国語としての中国語教育に関して、「何を教えるか」「どのように教えるか」そして学習者が「どのように学ぶか」は常に私が興味を持っている分野です。 これから皆さんが中国語への扉を開き、より広い世界を観るためのお手伝いが出来ることを楽しみにしています!