タンデムプロジェクトの説明

 タンデムプロジェクトは、ドイツ語を勉強している日本人と日本語を勉強しているドイツ人が2人1組(タンデム)となり、お互いの言語を教え合うものである。2019年と2020年に行ったタンデムプロジェクトでは、ドイツのハノーファー大学の学生と、京都大学で「ドイツ語会話」を受講している学生が参加した。タンデムで学習する時間は、ドイツ語30分、日本語30分の計1時間を1回とし、合計で3回行った。時差の都合上、交流はやはり授業時間外で行われた。学習者たちは、タンデムを組んでいるパートナーと、いつ・何を・どのように進めていくのかを全て自分たちで決める。このプロジェクトでも学習者は様々なスキルを伸ばし、自律性を養うことになる。もちろん、この種の学習経験を持たない学習者を補助するために、教師には十分な事前準備が求められる。....

Zeilhofer, Luisa「教室を飛び出し世界でつながる外国語授業 プロジェクト型学習で学生は何を学ぶのか?」『ことばと社会』24号、p.155